健康保険組合のプロフィール
もしものときに備える健康保険
健康保険は、さまざまな事情で生活が脅かされる場合に備えて、日頃から働く人と事業主が保険料を出し合い、不測の事態には必要な医療や現金を給付して、生活上の不安を少しでも取りのぞこうという「相互扶助」の精神に基づいた制度です。
わが国では、国民全員が何らかの公的医療保険制度に加入することが義務づけられています。これを「国民皆保険制度」といいます。
わたしたちの健保は組合健保
常時700人以上の従業員がいる事業所や同種・同業で3,000人以上従業員が集まる事業所は、厚生労働大臣の認可を得て独自に健康保険組合を設立し、政府に代わって運営を行うことができます。これを組合管掌健康保険(組合健保)といいます。
組合健保の設立されていない事業所の被用者が加入する健保組合を全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)といいます。保険者は全国健康保険協会です。
組合健保だからできること
加入者の声を反映
加入者の日常生活や事業所の実態にあった自主的な運営を行うことができます。
独自の保健事業
事業主と一体になって、疾病予防や健康増進のための保健事業を行うことができます。
適正な保険料率の設定
保険料率を1000 分の30 から1000 分の130の範囲で適正・自主的に設定することができます。
付加給付の実施
法定給付のほかに、健保組合の実状に応じた独自の付加給付を支給することができます。
健康保険組合の仕事
健康保険組合は「保険給付」と「保健事業」という2つの大きな仕事をしています。
| 仕事 | 内容 |
|---|---|
| 保険給付 | 健保組合のメインの仕事です。私たちが病気やけがなどで医療機関にかかったとき、治療に要する医療費を給付したり、病気療養や出産のために会社を休み、給与が支払われなかったようなときの手当金などを支給したりします。 |
| 保健事業 | 私たちが明るい毎日を過ごせるように、積極的に病気を予防したり、健康増進の援助をしたりする仕事です。健康診断やスポーツ行事の開催、健康相談など、健保組合が独自に健康づくりの活動を行います。 |
健康保険組合の運営のしくみ
健保組合は、事業主側と従業員の代表によって民主的に運営されています。
組合会
組合会は事業主が選んだ選定議員と、被保険者であるみなさんが選んだ互選議員によって構成されます。両議員の人数は同数で、予算・決算、事業計画などを審議します。
理事会
理事会は、選定議員と互選議員のなかから選ばれた、それぞれ同数の理事で構成されます。
理事長
全理事の選挙により、選定理事のなかから選ばれます。理事長は健保組合の最高責任者です。
監事
選定議員と互選議員からそれぞれ1人ずつ(定員2人)選任され、健保組合の運営や業務を監査します。

健康づくりへの取り組み(データヘルス計画)
平成26年4月に、健康保険組合が実施している保健事業に関する指針の一部が改正されました。
これに基づき、すべての健康保険組合は「データヘルス計画」(保健事業の実施計画)の作成と、平成27年度からの実施を求められています。
データヘルス計画の目的
日本の国民医療費は年々増加していますが、その原因としては糖尿病をはじめとする生活習慣病が高い割合を占めています。高齢になるほど生活習慣病になるリスクも高まるため、高齢化の進行にともなって、今後ますます医療費の増加は加速すると思われます。
そのため国の「日本再興戦略」(平成25年6月14日閣議決定)には、「国民の健康寿命の延伸」が重要施策として掲げられています。データヘルス計画は、その実現のための計画です。
データヘルス計画の取り組み
データヘルス計画とは、医療費データや健診データの分析結果に基づいて、保健事業を「Plan(計画)」「Do(実施)」「Check(評価)」「Act(改善)」のPDCAサイクルで効果的・効率的に実施するための事業計画です。具体的には、データの分析によってまず現状を把握し、現状把握から見える健康課題を抽出します。次に抽出した課題に対応した保健事業を選定し、目標・評価指標を設定します。
そしてこの計画に基づいて実施した保健事業の結果を分析・評価し、次年度の保健事業に生かしていきます。つまり、やみくもに事業を実施するのではなく、データを活用した科学的なアプローチによって事業の実効性を高めていくことが、データヘルス計画の本質です。
また保健事業の実施においては、事業主との協働により実効性が高まる場面が多くあります。一方で事業主にとっても、効果的な保健事業は生産性の維持・向上につながる可能性があります。そのため、事業主とメリットを共有して事業を推進することが、データヘルス計画を実施する上で効果的です。
| Plan(計画) | これまでの保健事業の振り返りとデータ分析による現状把握に基づき、加入者の健康課題を明確にした上で事業を企画 |
| Do(実施) | 費用対効果の観点も考慮しつつ、次のような取組を実施 ・加入者に自らの生活習慣等の問題点を発見しその改善を促すための取組 ・生活習慣病の発症を予防するための特定保健指導等の取組 ・生活習慣病の進行および合併症の発症を抑えるための重症化予防の取組 ・健康・医療情報を活用した取組 |
| Check(評価) | 客観的な指標を用いた保健事業の評価 |
| Act(改善) | 評価結果に基づく事業内容等の見直し |

健康保険組合は、加入者と事業主から納められた保険料をもとに、みなさまの健康づくりや医療保障を支えています。